よしながふみ西洋骨董洋菓子店』を2巻まで読む。う〜ん、思っていたよりは・・・・・・。既読の『大奥』、『愛すべき女たち』、『愛がなくても食べてゆけます』があまりに面白かったので、過度に期待しすぎたのかもしれない。作品を新しいものから順に遡って読む癖がある自分は、こういうところで勿体無い思いをしているのではないか?とよく思う。

なぜしっくりこなかったかというと、設定がなんかご都合的なありえなさ加減であること。また起こった問題の対処の仕方があまりにも軽やか過ぎたことだろう。これってすごい微妙なところで、ギャク漫画だったらそれでいいじゃん!ってことになるんだけど、そうは思わせないのがこの漫画家の不思議な魅力なのだと思う。

また、これを読んでちょっとショッキングだったのは、ゲイネタには比較的理解があると思っていた自分が、BL的表現に対し思いっきり引いてしまったことだ。「雨の中で舞う魔性のゲイ」のシーンは爆笑だったんだけど、ガタイのいいにーちゃんが泣き崩れてきゃしゃなにーちゃんに甘い言葉で慰められているシーンは「ひぇぇぇっ」と思わず身を引いてしまった。

実際そういうことがないなんで言えないのにこの違和感はなんなのだろう? ただの好き嫌いじゃ終わらない何かがありそうだけど、今はその何かはつかめそうにない。そういえばBLの作品はちゃんと読んだことはなかった(その手の同人誌は何度かネット上から引き摺り下ろしたことはあるけれど)。「機会があれば」って感じだけど、待っててそんな機会が訪れる気がしない。




愛すべき娘たち (Jets comics)西洋骨董洋菓子店 (1) (ウィングス・コミックス)