■ダニエル・ペナック『ペナック先生の愉快な読書法―読者の権利10ヶ条』を読み終えてしまう。エッセイと小説がまざったような変わった本でした。これで本当に本当にペナック先生の邦訳をすべて読んでしまったことになります(誰か訳して!)。

原題の直訳は「小説のように」らしく、そっちのほうが相応しい内容だったけれど、必要な読者に届けるためにはこの邦題にせざるおえなかったのでしょう。「別に読まなくてもいいじゃん」と言ってしまう稀な読書推奨本で、もっと正確にいうなら読書を苦手だた思い込んでいる人に対して本と和解する方法、そして子供たちを本嫌いにさせないようにする方法を教えてくれるステ吉な内容。

――読書は社会の時間の構造には属さない。それは愛と同じで一つのあり方だ。

など、ぺナック先生の本に対する愛情がところどころに溢れている。それはそれでスキなのだけれど、個人的には「本を読む」という行為に対してもう少し冷静に考えてみたいなと思う気持ちがある。そうするとこの本では書かれていない、漫画やゲーム、さらには携帯小説にまでググッと食い込んで語らなければならないのでしょう。

■菊地さんの新宿の伊仏料理店紹介が載っているHanakoをお立ち読み。ご本人が書いているだけあって紹介なのにめちゃくちゃ面白い。もちろんすべての店に足を踏み入れてみたくなります。