文学フリマにはじめて行く。何人か誘ってみてもほんにゃふんにゃな返答だったので結局ひとりで行き、行ってみてひとりで来て正解だったと感じる。興味がない人には(わかりやすい)刺激が足らな過ぎる。

■↑思ったより会場は狭く、込み具合はその規模にあった感じで多すぎず少なすぎず。買ったのは多分「文学」寄りの購入者にとって定番であろう、長嶋有さんのかかわる『スポンジスター』と豊崎由美さんのかかわる『書評王の島』、そしてメインというか「コレ買うために行きました俺」の佐々木×大谷×木村『ベクトルズ』をベタに購入。

またHEADZのコーナーで小笠原鳥類さんのかかわる『SHYPER』、吉田アミさんがせっせと作ったという3冊、さらに「中学生のころ作った曲も今なら恥じることなく弾ける」と言っているみうらじゅんと同じ境地に達した(?)佐々木敦さんの『ティーンエイジ赤面作品集』も購入。

もう十分買った感でお腹いっぱいになったこともあり、それ以外はあんまり魅力的に映らなかったのだけれど、「やっぱり三十代はアツい!」という特集を組んでいた『はんせい』という雑誌と、『物語の(無)根拠』という評論と、あと急に湧いて出た愛校心からそのテのものを購入。

■↑「特に目新しいものはなかった気がする・・・・・・」と思いつつも結構金を使ってしまっていてビックリ。コミケには行ったことがないけれど、きっとこんな感じに絞りとられていくのでしょう。「もしかしたら二度と出会えない」感が購買意欲を崖っぷちまで追い込んできやがります。

■↑全体的に陰気な雰囲気がなんとなく漂っており、さらに「試食したら買わざる負えないの法則(人による)」を意識してしまい、みんな立ち止まってチラ読みなどなかなかしにくい状況だったのだけれど、全ての見本が並べられているコーナーがあり、その場所がすごく混んでいた。自分もそこを利用したことで購入に至ったものが何冊か。

■↑ひとつ強く感じたのは、(俺の狭い知識内で)無名の人が半端にカッコつけた(もしくはカッコつけない)表紙にしているため、見た目でまったく買う気がそそられないではないか、ということ。「そこ一番頑張るところだろ!」と思いながらまわっていた。そこはいやらしくで全然いい。実際言葉通りもの凄くいやらしくド助平な表紙のものがあそこで並んでいたら、勢いで買っていたと思う。

目を引くのは『スポンジスター』と吉田アミさんの攻めてくる蛍光色の表紙(しかもデカイ!)で、後者の三冊を見て「コレだよこういう攻め方だよ!」と瞬間的興奮を抑えきれず「3つ全部買いマス」と口にしたら、「いい人だ〜」と言われる。

■ひさしぶりの秋葉原だったのでちょっとお散歩。買いすぎてバックがパンパンだったので「なんか俺オタクみたい!」と若干テンションが上る。そして歩行者天国にたたずんでいるコスプレさんや、宣伝をしているメイドさん、そしてAKB48のために長蛇の列を作っているファンの方々をいちいち凝視しながら適当に歩く。

■噂のヨドバシカメラマルチメディアAkibaも入ってみる。広い!コンパニオンが普通に可愛い!わーっ!!と、先ほどの狭苦しく若干陰鬱な会場とのギャップに軽い躁状態になり、小躍りしながら店内をまわる。都内とは思えない広さで素晴らしいのだけれど、店内放送を聞く限り迷子が多発するよう。