■ルドウィッヒ・ベーメルマンスのマドレーヌシリーズ最高! と、私的な絵本ブームは今も続いていて、図書館や大型書店に行ったときには決まって何冊か絵本を手に取り読む、という行動が習慣化されつつある。ベーメルマンスが生み出す多幸感は、チェコ出身アウレル・クリムト監督の人形アニメ『魔法の鐘』に通ずるほど圧倒的。今日読んだ『特急キト号』も笑えて最高にキュートだったので、もうメロメロでがんす。

『ページをめくる指』をガイドにした絵本あさりもそろそろネタが尽きてきたので、絵本を扱った書籍(主にガイドブック的なもの)にも目を通しているんだけど、なかなかグッとくるものが見つからない。けれど、せっせと探せば部分的にいいのはあって、『私が1ばん好きな絵本』という本での長嶋有さんの対談はちょっと面白かった。それはある時期以降の絵本は、宿命的に漫画の影響を受けていて、そこからなかなか逃れることができない、といった話で、新しめの絵本でユーモアを前面に出しているタイプなんかを見ると、確かに「漫画的」と思わせる部分があり、それを「邪魔だなぁ」と感じる自分がいるのを感じる。

また、長嶋さんはこの対談の中で「絵本のワンダー」という言葉を使っていた。それと今自分に芽生えている絵本に対する興味とが一致するかはわからないけれど、その言葉が指し示す「絵本でしか味わえないような何か」は共感できるものだし、「それが何故絵本でしか味わえない(ように感じる)のか」ということにも興味があるので、それを踏まえながら今後もザクザク読んで行きたい。とりあえず次は、ピーター・ラビットシリーズの制覇だなぁ。