深夜零時。コマツさんは妖怪〈冷や飯うまい〉に変身する。何かに取り付かれたようにキッチンに赴き、炊飯器をパカリと開け、うまいうまいと中身を空にしてしまうのだ。

もし貴方がご飯を炊きすぎ、食後ラップして冷凍庫につっこまずそのまま放置すれば、寝静まった頃に奴がやってくるかもしれない。
今日はおじゃこをのせ、醤油をさらっとかけて平らげていたが、それ以外大した悪さはしないのでご安心を。

残っている量が余りに多い場合には、宿主の朝食用におむすびを握っておいてくれる、という噂が流れているが、信用できる目撃報告はなく、都市伝説の域を出ていない。