たまたま見つけたClaude Ponti(クロード・ポンティ)『ADELLE S'EN MELE(アデルといっしょ)』が楽しい。大判でしかも見開きを使った異常な情報量の絵本で、一度に全体を把握できないことに加え、ページをめくるとあまりにも多くの変化があるので、進んだり戻ったりと変な読み方をしてしまう。可愛らしさと如何わしさがもの凄いボリュームで混在している感じも魅力的。

フランスの絵本らしいのだが、言葉のない絵だけの作品のせいか日本版はないみたい。エウゲーニー・M・ラチョフが描くウクライナ民話『てぶくろ』が未だに子供たちに大人気、という現状を考慮すると、この絵本もキッズのハートを鷲掴んじゃうような気がするのだが。


それにしても、去年どっと絵本を読んだせいで、本屋にいくと絵本売り場に自然と足が向いてしまうようになってしまった。「平均するとびっくりするくらいレベルが低い」、一度でたその結論はいったいなんだったのか。いい絵本はすぐわかるという特殊な即効性のせいで引き寄せられちゃうのかも。今年は何冊読むのだろうか。