コマツさんは思った。一年で唯一、嘘をついても許される今日という日にこそ、みんなに本当のことを言うべきだ。「今までずっと隠していたけれど、実はお前の母親と性的関係をもっているんだ。俺、マザーファッカーなんだ、ごめんな」そんなメールを皮切りに…

ある日コマツさんは気づいた。サンドイッチ伯爵が考案したものをサンドイッチと呼ぶならば、アレの間にソレを挟んだコレを、コマツと呼んでなにか問題があるだろうか(いやない!)。このようにしてコマツは生まれ、瞬く間に日本中に広がった。コマツ専門店…

桜が咲いてきましたね。季節は春です。この頃になるとコマツさんは発情期、オスのコマツさんはメスのコマツさんの元に集まってきます。臀部を紅潮させたオスはそれを見せつけることでメスにアピール。その際利き手を使っておしりをバンバン叩くので、昔はそ…

テレビの調子がおかしいの。そう母親から助けを請われたコマツさんは、ざらついた画面を見て、配線かな、と考えた。どう? 直る? 地デジに替えなきゃ駄目かしら。そんなズレた心配に、たぶん線の接続がゆるくなってるんだと思う、と対応するも、よくわから…

コマツさんは震える携帯電話を手にとり、画面に映し出されている情報を確認した。随分と連絡をとっていない相手だったが、拒否する理由もないので通話を許可した。「おーす、アノ話なんだけどさ―」「アノ?」「ん?」「んん?」「あー悪いかけ間違えたかも、…

「俺のような人間を信用しているヤツなんか信用できない。まして好きだとか言ってくるやつなんて、気が触れているとしか思えない」そんなコマツさんの発言を耳にした友人Kは、ふとある女のことを思い出した。その女は友人Kとは長い付き合いだったが、コマ…

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殺人現場は一見閑散とした雰囲気だが、実際には色々なことを物語っている。この場所から読みとれることは、被害者であるコマツさんは倒れ、己の死を自覚、そしてまさに毒を盛られ死の直前に飲んだと思われるカフェオーレの液を使い、なにかメッセージのよう…

コマツさんは本日未明、突然マックシェイクが飲みたくなり、その加工食品を置いている店を見つけそこに足を踏みいれた。カウンターまでいくとユニフォームを着たにこやかな女性に迎えられたコマツさん。何を履き違えたのか多少カッコつけながらお目当ての品…

友人Kはかなり前からコマツさんを変わった人だと思っていたが、まさか分身するとは予想していなかった。週末、突然の呼び出しに応じたはいいが、目の前に二人のコマツさん。いったいどうしろというのだ。「「見てのとおりだ」」とおりだ、じゃねーよ!なん…

ワレワレワ、ウチュウヂンダ。「そのワレワレってには僕も入ってるんですかね?」 アタリマエダ。「えー、まじでかー」 マヂダ。「・・・・・・」 ・・・・・・。「ちょっとさっきから人事のようにぼけ〜と眺めてるけど、あんたもワレワレの中に入ってるんだからね」 ワ…

掛け布団を替えてからというもの、毎晩のように悪夢を見るんですけど・・・・・・。

商店街の中にある古ぼけたお茶屋の店長らしき人物が、あーなんか眠気覚めねぇわー、と真向かいにあるVELOCEでコーヒーを購入し、自分の店の中でそれを美味そうに飲む、という光景に唖然とする。まぁそういう日もあるんだろうけどさ・・・・・・。

近く、と呼べるギリギリの距離にあるお気に入りのパン屋さんが閉店することを知る。ここのパンをおいしく食べるためにわざわざ他店のパンを間に挟み、そのありがたみを確かめる、ということまでしているのに、まさかなくなってしまうだなんて・・・・・・。生活が…

絵本が動いてる!この間、テレビをザッピングしまくっていると、なんと荒井良二の絵が動いているではありませんか。それは「スキマの国のポルタ」という、NHK教育でやってる幼児向け(?)アニメで、数年前に作ったものの再放送らしい。シンプル過ぎるの…

「男はみんなエロい」この台詞が、女性の前で思わず助平なことを口にしてしまい、それを弁解するために男性がよく使う「逃げ」の常套句であることはみなさん良くご存知だろう。俺だけじゃなく男全員、この地球(ホシ)に住む約半分の、最近アメリカの大統領…

以前、集団的純異性交遊をしていたとき、その中のひとりが財布を拾った。中には決して少なくない金額と各種カードが入っており、すぐに警察に届けようという話になった。この金でおいしいもの食おうぜッ!などとはしゃぐ輩はひとりもいない。大変健全な友人…

カレーは強い。誰もまともに戦って、勝てたことがない。未知なるエネルギーを含んでいるその流動体は、どのように行動するのかまったく予想できず、相手はなされるがままとなってしまう。圧倒的なその力を見せつけられ、なす術がないことを知るのだ。無敵の…

たまたま見つけたClaude Ponti(クロード・ポンティ)『ADELLE S'EN MELE(アデルといっしょ)』が楽しい。大判でしかも見開きを使った異常な情報量の絵本で、一度に全体を把握できないことに加え、ページをめくるとあまりにも多くの変化があるので、進んだ…

「好きなタイプを芸能人でいうと、経済ジャーナリストの荻原博子だ!」とわざわざ公言する友人Kは、所謂「熟女好き」である。それを知ったコマツさんは、友人Kと街中を歩く際、あの人なんてどう?、ねーねー今すれ違った人は?、などと中年女性を見つける…

明けてしまった。一般市民が暢気にカウントダウンをしている頃、「明かしてなるものか!」と叫びながら我々は、必死の抵抗を試みた。今年こそ366日目を迎えてみせる。そして閏年でも味わえない、夢の367日を体験してやるッ!そんな強い気持ちで大晦日に挑ん…

年末のスーパーはこちらの足元を見ているようで何でも高い。大型店の多くは「年始も休まず営業」が定着し、最後の大値引きも期待できない。一方、八百屋など小さめの店は年始をちゃんと休むらしく、スーパーの価格とコントラストになるせいもあって、その商…

肌寒くなると紅茶花伝中毒になっていたのだが、今年はどうやら免れそうである。「ふってふんわり宇治抹茶ラテ」これが新しい相棒の名だ。これからコイツの魅力を伝えるのでよくよく読むように。まずポッカというマイナーな自動販売機でしか売っていないこと…

永遠の愛。それは我々人類が求めて止まぬ大いなる望み。であるがしかし、人の心は移りがはやい。このまま続くと感じていた想いでも、なにかの途端にふらり消え去ってしまう。刹那的とは言わないまでも、そのようなことは日常に溢れている。中には第三者から…

儀式的な食事を終え、ついにコマツさんは勇気を振り絞り、向かい合っている彼女にこう言った、「プレゼントがあるんだ」。そして隠し持っていた小箱を取り出し、それを差し出したのである。その中に入っているものを彼女は予想できていたため、「開けていい…

『鈴木先生』の6巻が凄いことになっている。常日頃正しさを説く鈴木先生が、できちゃった→婚をすると知った一部の生徒が激しく動揺。先生囲みクラス討議をすることに。恋愛セックス結婚、議論は白熱しまくり言葉でクラスメイト同士が傷つけ合ってみんなズタ…

「特に言いたい事はない」そう言い返したコマツさんに対し、言いたいことないならわざわざ口にしなけりゃいいじゃん、と友人Kは眉間に皺をよせた。「特に言いたい事はない、ということを私は伝えたいのだ」そんなの超矛盾じゃん。馬鹿じゃん馬鹿馬鹿。死ね…

先日捕獲したサンプルを対象に、ごく基本的な調査をしましたのでその中間報告をさせていただきます。「コマツさん」と自称するこの生命体は、同種の固体に比べ、やや足が短くやや腕が長いことが判明しました。その事実について思い当たるところはないか、と…

「いつ何時出会えるかわからない」そう述べたコマツさんは最近、移動中道路を見て歩き、走る車を頻繁にチェックしている。前方不注意は危険ですよ、とお付の人が注意してもお構いなしである。お目当ては萌えキャラを描いた車、通称「痛車」。コマツさんはネ…

近くにある中くらい本屋さんを見て回るという行為は、もはや観光と言ってよいでしょう。漫画「ROOKIES」がBLのコーナーに山積みされているのを眺めたり、「王様のブランチの効果ってそんなにあるの!」と驚かされたり、噂の『素周期 萌えて覚える化学の基…